fourspeedのブログ

埼玉県川口市で独りレザージャケットを作り続けています。

女性の革ジャンは芸術だと作るたびに思う

「Lady's」
とブランド末尾につけるのはどうも好かんのです。 
FourSpeed Lady's
直訳すると、4速のバイクで暴走する女性だけの族?
まあ、それはそれでかなりカッコ良さげですが
レディースってのは女性版ヤンキーのこととしか思えないのです。

「for Women」
っていうのも同じくなんかしっくり来ないのです。

だってそれなら for men ってつけなきゃ変でしょ。 
for men って言ったら思い出すのは80年代のパーソンズfor menですよね。 
まあ、どうでもいい事ですけど。

さて、まだ中野に居たころの話だから10年ほど前だと思うのですが、
女性サイズの展開を考えていた私は、オレンジ色のGYRO Xを使い通勤しだした奥様に
モノは試しと牛革渋なめしで「ROCKSTER」を製作した事があります。
しか~し、
「こんな重い服着て動けない」
と、初めて袖を通した3秒後に言われそのまま放置。
数か月後にお客様の彼女の元へ旅立たせた。という思い出があります。

その時思いました。
「そうか、女性用の既製服でこんな重いの世の中に無いもんね」
って、そして、
「そりゃ、革ジャン好きな男性の事が理解出来ないって女性が多数存在する訳だ」
というのもしっくり来ました。
そして、こうも思ったのです、
「この形ならカッコよく女性用に流用できるよね」
って。 

それから3500日あまりが経過、
久しぶりに製作した女性用「ROCKSTER」です

イメージ 1

胸のダーツは見えないところに隠して型紙書きました。
男性のラインに慣れきっている私には相変わらず
「これマジで大丈夫?」
っていうアールを描く曲線を使い型紙書きました。

ビビリ-なので布で組んで試着してもらいました。
→いっぱい直すとこありました。ビビリーで良かったです。
布の試着に合わせて型紙書きなおしました。

で、恐る恐る縫い上げました。
イメージ 2

イメージ 3

縫い上げてみても
「絶対大丈夫だけど、ホントにサイズ大丈夫かな?」
という気持ちは変わりません

で、ATAKAYAさんに送りました。

で、冒頭の写真が送られてきました。

「うぉ~、かっこいいじゃん!!!!」

このバストの膨らみから腰のラインを通してヒップラインへのつながり
これほど合ったラインはオーダーじゃないと出来ませんよねっ。たぶんだけど(嫌、絶対)。

イメージ 4

この微妙なダックテールとかサイドのレースアップとかたまらなくないですか?

こういうのを作らせて頂くと
男の体は
「箱の中に押し込めばなんとかなる(セミオーダーね)」
けど
女性の体は
「布を体に纏いつけるように作る(ようするに総ての型紙からのフルオーダーみたいなもん)」
べきだと思っちゃって既成のサイズ展開に二の足を踏んじゃうんですよね。

でも、それなりの値段になっちゃうんですよねぇ

でも、そんなに私の革ジャン欲しいなんて言う女性も居ないでしょうからね

でも、既成サイズを展開すればそれなりの需要は生まれるとも思うんですよねぇ。

ホント神様はなんで男女の体をこんなに違うように作ったんでしょうね。

「脱がなきゃ一緒」にしとけばいろいろと簡単でしたよね。

まあ、そうは言ってもおかげで
同じデザインを元に全く違うと言えるモノが作れるという素晴らしい利点があるのです。

結局、とっても大変ですが、それ以上にかなり楽しめるので
「神様やるじゃん!」
ってところが本音です。

同じデザインだけど型紙へのアプローチが全然違うと言うのは
イメージ 5

こういう事です。

いや、ホントにありがとうございました。
おかげで頭が活性化しとても良い経験が出来ました。

ところで次はROADMASTERでどうでしょうか?。

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