えんじ色(臙脂色、えんじいろ)とは濃い紅色のこと。
赤いジャケットというのはどこか革好きな人をくすぐるものがあるようでポツポツと注文が入ります。
実は私も初めて手に入れた革ジャンは真っ赤な英国製のものでした。
でもそのジャケットは大切にし過ぎた結果なかなか着ることなく、
ある日突然「エイッ!」っと、フリーマーケットにて手放したことを今でも後悔しています。
さて馬と牛の赤い革ジャンが欲しいという話がATAKAYAさんを通してお客さまから依頼がありまして
安宅さんと協議した結果、お客様には顔料仕上げの革をお勧めした方がいいだろうということになりました。
当時、在庫として持っていたのは染料仕上げの赤い牛革のみでして、
顔料仕上げのものは何枚かあるのですがどれも1着仕上げるほどは持っておりませんでした。
結果、探すことに。
いつもお付き合いのある革屋さんと新規で探した浅草橋の問屋さんを回り端切れを集め安宅さんに委ねます。
ちなみに馬革は在庫を持っているところが見つからず、そのお客さまには色の変更で黒にして頂きました。
端切れの中には自分が気に入りました残り5枚のみの革がいつもの革屋さんにありましたので
「これでいいんじゃないか」
と思い込み、それを引き取ります。
さあ、思い通りに話が進んで「やっぱ俺って意外とすごい」と自己満足に浸ろうと思ったら。
選ばれたのは新規お取引先の問屋さんの革でしかも臙脂色。
「う~ん、わたくしもまだまだ未熟者」でした。
さてこの臙脂色の革。
問屋さんの話では衣類にもいけるって事でしたが、開いて裁断してみると
革小物用になめした革の雰囲気がまんまんです。
(衣類用と小物用のなめし方は違うんだそうですよ。)
どう違うかと言いますと、とにかくとこ面密度がしっかりしているので革に腰があるのです。
(感覚を言葉にしても分かりにくいのでなんとなくイメージして頂くと嬉しいです)
おかげで漉きが綺麗に出来まして、そこだけは嬉しいのなんのでした。
腰がある革を作り上げるのは、表裏を返したり、ミシン台の上を振り回す際にけっこう大変になります。
「うわぁお客様、こんな鎧みたいになる雰囲気をイメージ出来てるかな?」
と心配しながらもなんとか縫い上げます。
結果、
「柔らかくて着やすいってお客様が喜ばれてました」
と、安宅さんから報告が。
う~ん、革ってホントに奥が深い。
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